紫石ノ詩(しせきのうた)。
古代。都を奈良から京に移して313年。嘉承二年(西暦1107年)。鳥羽天皇が即位した年。
神々は未だ根付き、魑魅魍魎は跋扈したまま。
妖怪退治を専門とする陰陽師は、およそ百年前に存在していたとされる加茂忠行や半妖術師、安倍晴明らが全盛期で、それ以来は各々力を持っていない。
代わりに台頭したのは、霧崎家。
家自体は陰陽師と名乗っているものの、その実態は薄暗い術師一族。
堕ちた神を斃すヒト、聖(ひじり)はその霧崎家を強く憎んでいた。
良い神を斬り伏せ、村を貶めたあの一族を。当主の名を。
「霧崎家……私は、許さない」
これは己の罪と葛藤し、憎しみを燻らせた男の生き方。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-20 17:57:06
46551文字
会話率:36%
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鳥羽院の中宮である待賢門院に仕える歌人の堀河は、ある夜奇妙な男を拾ってしまう。何者かに追われ重傷を負った男を、仕方なく御所の自分の局にかくまう羽目に陥った堀河。しかし、やがて彼女は疑念を抱き始める。この男は果たして人間なのか。それとも……。
※この作品はブログ『佐遊李葉』にて連載済ですが、小説の置き場を統一するために、こちらで再度連載しています。
最終更新:2019-11-04 15:32:16
123897文字
会話率:25%
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