紅蓮に焼き尽くされるお屋敷と無数に転がる屍の中、私とおじさんに出会いました。
おじさんはとても優しい人で、身寄りも行くところも無い私と、友達になりたいと言ってくれました。
私はそれがうれしくて………全てを捨ててでも、彼へついて行くことにしたのです。
それから私を待っていたのは、満たされた日々。
おじさんは惜しげも無く、立派なお屋敷や温かいベッドを私にくれて、沢山のお友達も紹介してくれたのです。
私はおじさんが大好きになりました。
だけど、世界中の人々は違うよ
うです。
誰も彼もがみんな、一様におじさんのことを嫌って、恐れているみたいでした。
おじさんを恐れる人々は、彼のことをこう呼びます。
そう、魔王と―――。
※1 このお話は『勇者と魔王、それと俺の話』シリーズの第3章となります。
内容に直接的な繋がりはありませんが、設定が過去作に絡む部分があるので、合わせて読んで頂けると幸いです。
※2 このお話は殺戮描写、胸糞描写、差別表現などが過去シリーズに比べても多めになっています。
あまり楽しい気分になるお話ではないかもしれません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-26 18:54:43
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