僕は心肺移植を待つだけの、病院のモルモットだった。そう、僕に家族はいない。なぜなら2011年の大震災で僕は全てを失ったからだ――。16歳の『僕』――沖城螢(おきづきけい)が息を引き取ろうとしていたその時、突然エディルと名乗る半獣人の女の子が現れ、なんと螢の心肺を自分の健康な心肺とあっと言う間に交換してしまった!驚く螢に、彼女はあるメッセージを読み上げる。それは、螢が『試練』を乗り越えることができれば、螢を時空間鉄道の乗客――『契約者』として認めるという内容だった。
実は宇宙人
『ラギニ』の子孫だった螢は、時空間鉄道『天磐船(アマノイワフネ)』に乗り込み、試験監督のレオナルトに、試練を乗り越えるための稽古をつけてもらおうとする。なんとかして試練をクリアし、宇宙の頂点に位置するという『角の地』に行って『契約者』になろうと奮闘する螢だが、時空間鉄道のオーナーに反旗を翻す『レジスタンス』の活動に巻き込まれてしまう。
反乱軍に無理矢理引き込まれてしまった螢とエディルだが、二人は段々オーナーへの不信感が芽生え始め――。
螢の家族は螢を院長に売ったのか?螢が病院でくり返し注射されていた薬物は何だったのか?――そして螢の家族は本当に震災で亡くなったのか?またエディルがオーナーから言い渡された真の命令とは?それらの謎が交錯する中、螢達は驚愕の宇宙の始まりの歴史を知る。ようやく角の地に到着した後、螢とエディルは半人半鬼だというオーナーと最後の決戦を繰り広げ、その日宇宙は大きく動き出す――。寄生型宇宙人ラギニの螢と、半植半獣の美少女エディルの時空冒険譚です。
なお、この作品はカクヨムにも掲載致しております。どうぞよろしくお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-01 14:57:09
172888文字
会話率:49%
IN:0pt OUT:22pt
舞台は、地球と同じ姿ながら違う歴史を歩む惑星、ガイアナ。
機械騎士〈オブジェ〉とそれを操る機師達は、それぞれの国や仲間、名誉や誇りを守るために戦い続けていた。
数多くの機師達の生き様は、それ自体がガイアナの歴史そのものである。
そんなガイアナの果てしなく長い戦争の歴史を陰ながら見詰める一人の女性〈ディージェイ〉と、最強のオブジェ〈デウス・エクス・マキナ〉は数千年に渡って彼らに関わる。
物語はガイアナと機械騎士〈オブジェ〉の誕生から始まり、途中、オブジェや機師の解説を
含みつつ、ガイアナ大陸の闘争の歴史を機師の視点から断片で切り取る形で紡がれて、文明が消え果た荒野を最後に据えて進行する。
抗えぬ運命、無慈悲なる真理、交錯する野望、一筋の光は勇者を再び目醒めさせる。
豹機の遺産、封印された記憶、剣侠の誇り、惑星浄化、砂漠で枯れゆく一輪の薔薇。
カミオン・シストラー、、ビクトリエ・ユイット、キャセロール・ユイット、アルブレド・クラインゲルト、ルジチカ・シュナイドル、サフィール・アハト・ユーク、リシェリー・ユイット、フォン・ハウサ、カナデ・ヤシロ、キャラウェイ・シュナイドル、マリヴァー・ルキアノス、アリシェラ・バナレット。
それぞれの時代で幾人もの機師がオブジェを駆り、一部は英雄として歴史に名を残し、また一部は記憶から消えてゆく。
知性鉱物ストロマトライト、想像者ゼウス、覇者無き攻防が今日もまた繰り広げられる。
そして謎の少女〈猫目のディージェイ〉と、最強のオブジェ〈デウス・エクス・マキナ〉、〝二人〟が目指すは宇宙開闢(かいびゃく)の記憶。
ガイアナの終末に、源にして頂点たる〈想像者ゼウス〉が、全てを無に帰すべく光臨する。対するは唯一残されたオブジェ〈デウス・エクス・マキナ〉、オブジェの頭脳たる装置〈ディージェイ〉と、それを操る機師のみ。
物語はここで終わるが、歴史は果てなく繰り返す、くるくると。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-26 04:14:06
161946文字
会話率:44%
IN:0pt OUT:38pt