まだ読まないでください。
過去作の複数の物語を統合、整備中です。
ようやく章の再構成がすみ、内容のすり合わせをしています。
こんなバタバタしたところをお見せして、お恥ずかしいかぎりです。
◇
永徳二年(一三八二)下野国の小山宗家は滅亡の危機にあった。
鎌倉公方足利氏満の策略により、当主義政は叛徒として討伐されるが、十四歳の嫡男若犬丸は父の遺言により奥州田村荘へ逃げ延びる。
田村荘での潜伏後、若犬丸は十八歳で故郷小山にて挙
兵、本城の祇園城奪還を果たす。守護代の木戸氏に圧勝するも、氏満率いる鎌倉方の攻撃によりまたも没落。
常陸の小田氏に匿われるが……
小山若犬丸は生涯元服(成人)することを拒んで童名を貫き、東国各地を転戦、同時代の人々から『無双の兵(つわもの)』と呼ばれた歴史上の人物。
その彼の人生に神仏や鬼・狐・龍などのファンタジーをからめたのが、この物語です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-09 00:28:21
295937文字
会話率:22%
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宇都宮氏との戦いの前夜、関東の主、鎌倉府君足利基氏は、密かに笙を手にしていた。
合戦を前に、演奏はためらわれたため、音無しの曲を奏でる。また、伝授を許された秘曲「荒序」を、家臣にして笙友の高坂氏重とともに合する。
基氏は常に血と裏切りの中に身を置いた。幼いころの父と叔父の擾乱に始まり、自らも義兄や忠臣を滅ぼしてきた。
殺し合いに飽くことのない武士の性を厭いつつも、その運命に抗えぬ基氏は曲に己れの思いを込める。笙の音に秘められた主の諦念を知るのは氏重だけであったが
、若くして病に倒れた基氏の死後間もなく、彼もまた自城を攻められ滅びるのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-01 22:03:02
3291文字
会話率:11%
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