大学二年生の計斗には、赤浦灯絵という高校の頃からの彼女がいる。
計斗の二十歳の誕生日を翌日に控え、二人はささやかな誕生日パーティーの計画を立てていた。
だが、当日彼女は来なかった。
代わりに来たのは、灯絵がトラックにはねられたという報せだった。
葬式を済ませてもまだ実感がわかず、部屋で途方に暮れる計斗。
その時、ドアベルが鳴った。
そこには、死んだはずの灯絵が立っていた。
誕生日ケーキを携えて、いつもと変わらない笑顔を浮かべて。
夢ではないかと疑いながらも、灯絵を部屋
へ招き入れる計斗。
だが、この時計斗は気づいていなかった。
これは『何度も繰り返される誕生日』の、ただの始まりに過ぎないということに。
忘れるたびに抱きしめて、別れるためにキスをする。
これは『時縛霊』になってしまった彼女との、愛と喪失の物語。
***
この作品は、複数の小説サイトにて重複投稿させていただいております。
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また、作中のイラストは全て、十三月一日(@undecimber_the1)様に描いていただいております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-24 20:00:00
106072文字
会話率:36%
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