「逃げるしか能のない腰抜けなんて必要ない」
ぐうの音も出ない正論でパーティを追放された、『逃亡者』シルキィ。
彼女のジョブ『逃亡者』は、逃げるのが得意なだけの、珍しいが役に立たないスキルしか習得できなかったのだ。
しかし彼女は追放されるだけでなく、パーティのリーダーから、殺人の濡れ衣を着せられ捕まってしまう。
しかも投獄された場所は、そこで『人喰い鬼』と呼ばれる少女フウカと同じ牢屋だった。
死を覚悟したが、どうにか血を吸われるだけで済み、さらにジョブ『逃亡者』のスキルが目覚め
たことで、フウカと共に脱獄に成功する。
これでほっと一安心――できるはずもなく。
殺人、強盗、脱獄の罪で衛兵に追われ、
最強の兵士に恨まれ、
街の事件に巻き込まれ、
さらに正体不明の化物まで現れて、シルキィは全力で逃げ回る羽目に。
唯一の希望は、逃げている限り上がり続けるジョブ『逃亡者』のレベルだけ。
果たして彼女は疑いを晴らし、戦わずに逃げ切り、無事に生き延びることができるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-21 18:41:51
172080文字
会話率:40%
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ドスリという重い音と共に、灼熱の衝撃が訪れた。
初恋相手の幼なじみが悲鳴を上げ、刺された俺の体は力を失ったかのように倒れ伏す。
19歳ニートの俺はコンビニに出かけ、そのまま強盗事件に巻き込まれて幼なじみを庇い、死んでしまったのだ。
次に目を覚ましたのは、どんな牢屋や家畜小屋に勝るとも劣らない、みすぼらしく汚れた物置小屋。
なんと転生したのは、母と姉から気絶するまで魔法をあびせられる奴隷少年、フェリク。
その環境から逃げだすため、少しの魔法と現代日本知識をつかって奴隷の首輪を
破壊。
転生早々、誰の庇護もない世界に飛び出すことになった。
これは、脱走奴隷であることを周囲にひた隠しにしながら、英雄として名を馳せることになる少年の冒険物語──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-04 11:28:12
8984文字
会話率:23%
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