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『小説家になろう』サイトの更新情報を検索します
検索結果:10 件
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作:植木天洋
ホラー
短編
N9355GM
 ほおずき市があると、夏が近づいてきたという気持ちになる。その頃には空気がねっとりと重くなり、湿気をはらんで少し甘い香りがする。あ、夏がくる、と思う。  彼と一緒にほおずき市にいった。近所にある大きな神社で行われている。神社に近づくにつれ、すでにほおずきを手にした中年の男女とすれ違う。これからほおずき市にいこうと、私達と同じ方向に歩いている人達もいる。  浴衣を着た女の子に目をとられながら歩いていると、あっという間にすれ違うのも一苦労というほどに人が増え、夕暮れを吹き飛ばすよ>>続きをよむ
キーワード:日常怪談嗚呼、恐い怖いホラー短編小説
最終更新:2020-09-20 16:00:003014文字会話率:26% IN:0pt OUT:16pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N7218GM
 小さな猫が五匹、軒下に住み着いて、体を寄せあって眠っていた。  それを見つけた少女は、きっと捨てられたのね、と思ったが、そのうち五匹の猫のあたたかさとやわらかさをすっかり気に入ってしまった。軒下に潜り、五匹の猫と一緒に眠っていると、とても安心した。そのふわふわとした毛をなでていると、とても慰められる思い位がした。少女も孤独だった。  少女は台所から鶏肉をもってきて猫へやった。五匹の猫たちはとても喜んでそれをなめていたが、一匹だけ食べない猫がいた。その猫はとても細く、尖った顔>>続きをよむ
キーワード:日常怪談ホラー嗚呼、恐い怖い
最終更新:2020-09-16 16:00:001081文字会話率:0% IN:0pt OUT:33pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N4770GM
 頬に当たる冷たく堅い感触に、目を覚ました。  あたりは暗くてしんとしている。  目が痛くなるほど暗く、床もあたりの空気も冷ややかだった。  ようやく自分の体を感じて、頭をあげた。  仕事場だった。  照明は落ちて真っ暗で、客はもちろん、スタッフも誰もいない。  警備員の巡回を期待するが、なぜか無駄なような気がした。
キーワード:日常怪談サイコホラー嗚呼、恐い怖いホラー悪夢
最終更新:2020-09-13 16:00:001331文字会話率:2% IN:0pt OUT:33pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N4256GM
気づくと、見知らぬ本があった。  はじめは時々見つける程度で、あまり気にしなかった。  祖父が読書好きということもあって、実家の祖父の部屋には四方に本棚があり、あふれた本が山積みにされていた。  だから、大概の本には見覚えがある。  しかし今、私の部屋に見知らぬ本がある。  私も祖父に似て本好きで、友人と本の貸し借りもしていたので、知らない間に誰かが置いていったのだろうというくらいにしか考えていなかった。  しかし、見知らぬ本は日に日に増えていった。  いくら本好きの私でさえ>>続きをよむ
キーワード:日常怪談ホラー嗚呼、恐い怖い
最終更新:2020-09-11 16:00:00551文字会話率:0% IN:0pt OUT:83pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N2353GM
 久しぶりに日比谷線に乗った。乗った途端に異臭が鼻をつく。温泉でよくあるような、硫黄の臭いだ。何故電車の中で硫黄の臭いがするのかわからない。それもかなり強い。  臭いの元をなんとなく探しながら周囲を見回すと、空席があった。疲れてはいなかったが、腰を下ろす。そうして、乗客たちの観察を始めた。いつもの暇つぶしで、スマホばかり眺めているのより随分面白い。  口元を隠して熱心に話し込む年配の女性や、じっと広告を見つめている男性、それになんだか嬉しそうにニヤニヤと笑いながらスマホを見つ>>続きをよむ
キーワード:日常怪談サイコホラー嗚呼、恐い怖いホラー短編小説掌編小説
最終更新:2020-09-10 16:00:001491文字会話率:0% IN:0pt OUT:29pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N2331GM
 ある庭で、少女が鞠付きをして遊んでいました。  金色の糸が縫い込まれたきれいな紅い鞠でした。  少女は金色の糸で刺繍されたきれいな紅い振り袖を着ていました。  少女はころころと歌いながら機嫌良く鞠をついていましたが、なにかの拍子に鞠は少女の手から離れ、ほろほろと転がっていってしまいました。  少女は鞠をおいかけます。  とてもお気に入りの鞠なのですから。  やがて鞠は転がるのをやめて、翡翠色をした池にぽちゃりと落ちました。  少女が見つめていると、鞠はどんどん沈んでいって、>>続きをよむ
キーワード:時代小説怪談嗚呼、恐い怖いホラー童話民話
最終更新:2020-09-09 16:00:001878文字会話率:23% IN:0pt OUT:77pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N1898GM
 寒い夜だった。  秋になりはじめて、夜中から明け方にかけて足下が冷えた。  そんな夜にふと目が覚めて、自分の足の冷たさに震えた。電気毛布を出していたので、尚早かとは思いつつもスイッチをいれ、ごくわずかに温めた。  それでなんとか足を温めて、無理矢理寝返りをうつ。狭いベッドの中で、毛布が巻き付いてくる。  それから部屋がしんとしているのを感じて、なんとなく落ち着かなくなった。  静かすぎるのは苦手なのだ。だからといって騒々しいのはもっと苦手だ。贅沢な悩みだと思いつつも、静かさ>>続きをよむ
キーワード:日常怪談サイコホラーホラー短編掌編嗚呼、恐い怖い
最終更新:2020-09-08 16:00:001625文字会話率:0% IN:0pt OUT:94pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N1894GM
《《 もうすぐ夕方になる。完全に暗くなる前に、のんびりと夕飯をたべることにしよう。》》  缶詰の大ぶりのツナ、それからホワイトアスパラ。火を熾して、スキレットにオリーブオイルを敷いてそれらを炒める。香ばしいかおりがしてきたところで、塩胡椒をふる。  カップに湯を沸かして、その間にコーヒー豆を手挽きする。いい香りが漂う。  葉の香り、枝の香り、土の香り。  様々な香りが、風に乗って僕を包み込んでくる。  それにコーヒー豆や、焼けるツナ、アスパラガスの香りが混ざって、心地よさが広>>続きをよむ
キーワード:日常サスペンス怪談サイコホラーホラー短編掌編現代嗚呼、恐い怖い
最終更新:2020-09-07 16:00:003857文字会話率:0% IN:0pt OUT:5pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N1891GM
ポーケットのなーかーにーはー    ビスケットーがひーとーつー  頭の中でフレーズがぐるぐると回る。  さっき通った公園で、小学生くらいの女の子たちが歌っていた。  詳しい歌詞はすでに忘れてしまったけれど、知っている歌だ。   ポーケットをたーたーくーと    ビスケットーがーふーたーつー  ポンポン。  ポケットを軽く叩いてみた。  控えめに言って、今日は気分が良かった。だから散歩なんて珍しいことをしているわけだけれど、郷愁を誘う歌に出会うとは思っていなか>>続きをよむ
キーワード:日常怪談サイコホラーホラー短編掌編嗚呼、恐い怖い
最終更新:2020-09-06 16:00:00924文字会話率:0% IN:0pt OUT:34pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

作:植木天洋
ホラー
短編
N1889GM
 産まれたばかりの赤子は、母親ばかりか村中を驚かせました。  男の赤子の首には目立つ丸い痣があり、まるで誰かが親指で墨を付けたかのようでした。  脱げば体には斑の模様がいくつもあり、痣のないのは手と顔だけでした。特に背中にたくさん斑痣はあり、南蛮からやってきた獣のような具合でした。  村人たちははじめは気味悪がりましたが、赤子がまじめな少年に成長するのをみて、そのうちみな慣れていきました。  男の赤子の家は貧乏な農家で、十二歳になってから上方へのぼり大店のうめ津屋という回旋問>>続きをよむ
キーワード:時代小説怪談サイコホラー短編ホラー江戸時代掌編嗚呼、恐い怖い
最終更新:2020-09-05 15:56:053620文字会話率:18% IN:0pt OUT:95pt 総合ポイント:pt 評価ポイント:pt

検索結果:10 件
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