世界は丸くない。
これは皿の形をした世界に住まう者達の物語。
龍は人を愛し、人は龍を畏れ、龍は姿を消し、国は消え、人々の生活は一変した。
愛したから、愛するが故、命を賭して自らの花弁を散らし、足掻いて生を掴む。
※シリーズ内に軽度性描写や残酷描写を含む為、閲覧にはご注意下さい。
世界創世、龍は人の住める世界を作った。やがて龍は己の縄張りを人に預け、人は王となり国を起こした。
長い時が経ち、多くの龍が伝説と化し、人と龍とが離れて暮らす頃、西大陸のザカンでは龍と人が共生してい
た。同じ水を飲み、同じ土で眠る。それは豊かな豊かな国。
併しある時、龍はあらゆる土地から姿を消した。
ザカンは隣国に攻め入られ、あっと言う間に滅んでしまった。
あれから5年、今日は龍鎮祭。
何も持たない少年が、奪われる日々に牙を剥く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-13 10:19:34
12632文字
会話率:21%
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