毒島正義(ぶすじま まさよし)の人生を評するとすれば、不運という言葉がピッタリだろう。
彼にも幸運な体験は有るが、決まって最後に悪い方向に事が進む。
お小遣いを貰ってやっと買った安売りのゲーム機は、不良品で返品交換受け付けなかったし、
努力と幸運で入れた高偏差値の進学校は、学力が追いつかずに赤点続き
不細工では無いだけの普通な見た目を磨いて見れば、変な女に粘着されて日常生活に支障を来す。
そして、親が当てた懸賞のクルーズ客船旅行では、嵐に遭遇して船共々に海の藻屑となって17
年の生涯を終えることとなった。
そんな悪運にめげずに折れなかった彼の魂は死後に神によって救い上げられ、転生の機会を得る。
しかし、その場で神々の地雷を踏み転生の話は無かったことに…為らなかった。
神界にて、正義は悪神と巡り合い悪神の使徒として異世界に降り立つ事となる。
だが、力を削がれた悪神に与えられる加護は威圧の力のみ。
正義は悪神の使徒という立場を隠しながら威圧を駆使して、異世界を生き抜くこととなる。
これはそんな彼が、異世界を足掻きながら邁進し、魔王へとなって行くお話。
(成り上がり系のお話です。最初は、非常に弱い主人公ですが、ゆっくりと力を蓄えていき、最後には人々を恐れさせる存在にまで成長します。あまり、俺つええええやご都合主義的展開は有りません。徐々に力をつけて行く様をお楽しみください。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-31 00:34:05
29088文字
会話率:44%
IN:0pt OUT:52pt
この世界には魔法はない。
召喚士もいない。
勿論、魔物もいない。
そんなものはただの伝承。
とうの昔に滅んでしまった。
魔王が滅ぼそうと思うことすらない、平凡であきりきたりな日常。
こんな平和な世界ならば、勇者も立ち上がらないだろう。
まあ、俺のほうはーーまったくもって平和じゃないのだが。
食料切れかけたところで道に迷うし、雨は降るし、やっとたどり着いたと思ったら街は滅んでるし、挙げ句の果てには時間旅行とかどういうことだ。
ただ旅をしているだけなのに、どうしてここまで厄介
ごとに巻き込まれるのだ。
不幸体質?
いやいや、そんなことは絶対にない。
そんな体質、生きにくいったらありゃしないではないか。
ここまで来たら、多分そう。
ーー旅路が俺を嫌っている。
【第1章 概要】
異世界なし、チートなし。
トラブルバキュームな旅人による王道冒険ファンタジー。
※連作中編予定
* * *
以前書いた作品を全力でリメイク。
毎週木曜0時30分頃更新予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-16 00:00:00
88342文字
会話率:24%
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