「あたしはミア。冥土の土産に教えてあげるから、真っ直ぐ天国まで届けなさいよ」
両親を無くしてから殺しの道を歩まざるを得なかった少女ミア。今では月夜の怪物と呼ばれ恐れられる彼女は、生きるために殺すという至極当然の摂理に疑問を持ちながらも日銭を稼ぐために依頼を請け負っていた。殺し屋稼業から足を洗って普通の少女として生きるという、到底叶うはずもない幻想を抱きながら。
普通の生き方を望みつつも、殺し屋として達成した依頼は数知れず。ミアはここ数年間、失敗など考えられないほどの快進撃を
積み重ねていた。
「天国、か。それは一生無理な相談だな」
しかし、殺しても死なない不死者の男と出会ったことにより、栄光は音を立てて崩れ去ることとなる。
それをきっかけに男を取り巻く過去、因縁、そして陰謀。それら全てをひっくるめた強大な運命にミアは身一つで抗うことに。
「生きるために殺すなんて、人の幸せを奪って幸せになるなんてできるわけないじゃない!」
「生きる意味が見出せないんだったら、俺のために生きてみないか?」
これは殺し屋の少女と不死者の男が様々な事件に巻き込まれながら、生きる意味を問う。そんなお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-16 13:59:19
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