侯爵の息子である自分は、常に感情を表に出さないように躾けられた。
けれど、子供の頃会った伯爵の娘エラフィーネは、我慢ばかりしないでいいのだと、頭をなでてくれる。
彼女と一緒にいることで気持ちが和らぐのが分かる。だから、アカデミーに行く前に彼女に結婚の申し出をしたが、次に会った時彼女はそれを覚えていなかった。
なんとか結婚に漕ぎ着けても侯爵になったばかりの私は忙しく、彼女との時間を作ることができない。
しつこくアプローチしてくる王女や足を引っ張る者たちを相手にし、自分の仕事を全
うしている間に、エラフィーネとの距離が大きく開いてしまった。
そうして母上が亡くなってから、久しぶりにエラフィーネと話す機会を得られたのだが…。
【夫に相手にされない侯爵夫人ですが、記憶を失ったので人生やり直します。】番外編:ラファエウ視線 になります。
番外編を先に読まれますと本編のネタバレになります。お気を付けください。
[本編] → [番外編1:殿下] → [番外編2:エラフィーネ] → [番外編3:ラファエウ] の順番でお読みいただければ幸いです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-15 10:24:26
12391文字
会話率:40%
IN:0pt OUT:90pt
エラフィーネは幼い頃侯爵の息子ラファエウに出会い、将来を誓い合った。
子供の頃は意味が分からなかったが、デビュタントの頃にはその意味を理解していた。
久しぶりに会うラファエウは約束を覚えているか問うてくれたが、令嬢たちに囲まれるラファエウに嫉妬して、「何の話か分からない」と嘘を言ってしまう。
しかし、その後ラファエウの父親が亡くなり、エラフィーネは彼に嫁ぐことを決め……。
【夫に相手にされない侯爵夫人ですが、記憶を失ったので人生やり直します。】番外編2:エラフィーネ視線 に
なります。
番外編を先に読まれますと本編のネタバレになります。お気を付けください。
本編 → 番外編1:殿下 → 番外編2;エラフィーネ の順番でお読みいただければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-14 22:06:03
11977文字
会話率:45%
IN:0pt OUT:73pt
東雲理音は天文部の活動で、とある山奥へと旅行に行った。
見たことのない星空の中、予定のない流星を目にしていると、理音はめまいに倒れてしまう。
気付いた時、目の前にいたのは、織姫と彦星のようなコスプレをした男女二人。
おかしいと思いつつも外に出た理音が見たのは、空に浮かぶ二つの月だった。
言葉の通じない人々や、美麗な男フォーエンを前にして、理音はそこが別の世界だと気付く。
帰り道もわからないまま、広々とした庭が面した建物に閉じ込められながらも、悪くもない待遇に理音は安心するが、
それが何のために行われているのかわからなかった。
言葉は理解できないけれど、意思の疎通を図れるフォーエンに教えられながらも、理音は少しずつ自分の状況を受け入れていく。
皇帝であるフォーエンの隣に座して、理音はいつしかフォーエンの役に立てればと思い始めていた。
どこにいても、フォーエンのために何をすべきか考えながら、理音は動き出す。
更新不定期に変更になります。念の為R15にしました。
誤字脱字等修正あり。アルファポリス掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-18 22:06:00
937047文字
会話率:31%
IN:0pt OUT:12pt