前世で過労死(テンプレ)した男はクリスとして新たに生を授かり、剣と魔法の異世界でファンタジーを謳歌する……予定だった。
「なんで…魔法も使えないし、非力なの?」
最早モブそのもの。転生特典もなく、あるのは前世の使えない知識のみ。
「冒険者じゃなくて討伐者か…って面倒だな!!統一しろよ!」
田舎の村での貧乏暮らしに耐えられなかったクリスは、15(成人)を機に村を飛び出した。
向かったのは近く(徒歩二日)の街。
そこで職を探したが、知識も技術も伝手もないクリスに働き口など
存在しなかった。
そこで仕方なく討伐者と呼ばれる『馬鹿でも出来る仕事』にクリスは就いた。
討伐者は異世界あるあるの冒険者と違いは少なく、冒険者との違いは新人がする荷運びなどの便利屋系の仕事がないことくらいだ。
「ゴブリン怖い…ゴブリン怖い…」
そんな討伐者クリスは最弱の魔物(ゴブリン)にすら勝てなかった。
ある日、仲間達にすら相手にされなくなったクリスは、食べ物を探しに森へと一人で入る。
そこで不思議な魔法陣と出会うのだが……
「ご、ゴブリンだ……ビビってねーしっ!」
ビビりながらも強くなったクリスはゴブリン相手に無双する。
最早クリスは最弱ではなくなっていた。
「オークって軽いんだな…頭空っぽの馬鹿だからか?」
それはクリスのことだ。
「魔法陣他にもねーかな?地球にも行けるようなものがあれば……オリンピックに出て金メダルいっぱい取ればモテモテなのになぁ…」
そんな便利なものはない。
クリスにしか使えない魔法陣を求めて、世界を渡り歩く物語が始まる。
この男の野望は叶うのか。
それとも魔法陣は他に見つからないのか。
「とりあえず借金返さないとな…」
借りた物は返さなくてはならない。これマメな?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-28 20:00:00
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