「お前はいつでも笑顔でいろ。誰かを笑顔で救えるようになれ」それが師匠の最後の言葉だった。
ディヴィエイトゲート事件から3年。世界は脅威から守られたはずだった。事件半年後ディヴィエイターの軍勢が世界各地を襲撃するという戦争状態に陥った。渦中で人類は敵勢力の猛威を鑑みて人魔聖戦以上の被害が出ると予想し、騎士ではなく国境を排した連合軍を結成。各地でディヴィエイターに対抗していた。
そんなある日、エシラ・ドナルレッドナウは故郷のリスターツに帰郷する。エシラもまたディヴィエイタ
ーに対抗する術を持ちながら、しかし「いつも笑顔で気持ち悪い」という理由で街から追放されたからだ。居場所を失ったエシラは全国で若い世代が新兵として採用されると聞いて帰郷する。
大勢が犠牲となる劣勢を覆すべくと心に決めた一方で、故郷では笑顔とは異なるとある理由でいじめを受け、3年前の大事件の現場たるラスト氷山に度胸を試されて放り込まれるが、そこで見つけた剣と本を手にしてエシラの運命は一変する。
希望と絶望が入り混じる宿命のなかで、エシラの失ったものを取り戻す壮絶な旅が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-23 21:34:58
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会話率:46%
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勧善懲悪が世の常とされるなか、ショーや格闘技でヒールアクター(悪役)の職に就いた父に、セイランは「なぜヴィランを演じるの」尋ねると「誰もが平等になれるわけではない。必ず誰かが悪役を演じなければ、物語は完成しないんだよ」と教えられ、そんな父を尊敬しながらも悪を憎むようになった。
魔王が討伐されて五十年。勧善懲悪が世の常とされるなか、それでも悪は増え続ける。よって人々は正義を志す養成校を設立。子供たちに悪に負けない心を教えた。そんな学生生活のなか、セイランは父親の職業ヒールアク
ターのせいで正義を志す子供たちのいじめに遭っていた。
この世界は史実の正義の子孫たちが未来を導こうとしている。才能を持つ子供たちも然り。セイランは決して劣等ではないが著しい才能もなく、毎日自分を損なっていた。
ある日、書庫の赤い本を見つけて手に取ると五体の幽霊が出現。その幽霊の正体は、史実の悪霊。実はヴィランたちは正義を名乗るクズに冤罪をふっかけられ、殺された可哀想な歴史の悪役。
事実を知ったセイランとヴィランたちは学園に、世に蔓延る転生したクズ正義たちの横暴に革命を起こすべくありとあらゆる手段を行使した復讐に奮起した。
これはどこかで読んだことがあったり、なかったり。そういう物語の裏の裏の裏のお話。
「さぁクズ正義たちをド底辺に叩き落そうぜ!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-30 07:00:00
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会話率:47%
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