主人公のコーチャは11才。
気のふれたお母さんと二人で暮らしている。
遊び友達のリジューエフは両親ともそろっているけど、本好きで成績がよく、先生にひいきされていて、それはそれで困っている。
これは、水も食料も汚染された「あとの世界」の話。
女友達のミカは、養父から遺された「前の世界」の物を売って、一人で商売をして生きている。
ミカは、「前の世界」の物を、大人の入れない洞窟に隠している。
誰かがミカを殺して「前の世界」の物を奪うかもしれないから。
富は危険を呼びすぎる。
コーチ
ャとリジューエフはたいていいつもお腹を空かしていて、食べられる木の実やキノコなんかを探しに行くのを楽しみにしている。まあまあけっこう楽しく暮らしている。
だけど、物があふれていて、水も空気もきれいだった「前の世界」で育った大人たちは「夢」を見ていないとやりきれないらしく、お酒や煙草はとても高価だ。
そんなある日、コーチャのお母さんがとうとうこの世を去ってしまう。
コーチャは、お母さんが好きだった紅茶を供えるために、ミカに紅茶を売ってくれるように頼む。
ミカは、紅茶とカレイ(魚)の交換取引を申し出てくれる。
コーチャとリジューエフは、二人で海にカレイを釣りに行く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-23 00:08:40
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